カーショー電撃引退|ドジャースの象徴が残した名場面と最後のイベント

2025年9月19日(日本時間)、ドジャースの絶対的エース、クレイトン・カーショーが今季限りで引退を発表してしまいました。

18年間ドジャース一筋でマウンドに立ち続けた彼は、球団の象徴であり、多くのファンにとってかけがえのない存在です。

この記事では、カーショーが残した数々の名場面、そして今週末に行われる最後の引退記念イベントについてまとめました。

ドジャース一筋18年の存在感

2008年にメジャーデビューして以来、カーショーは18年間ドジャース一筋。
選手の入れ替わりが激しいMLBの中で、 18年間も同じチームで投げ続けたことは本当に特別なことです。

オーナーのマーク・ウォルター氏も声明で「ファンに数え切れない瞬間を与え、慈善活動にも深く取り組んできた」と讃えており、球団にとって単なるエース以上の存在であったことが分かります。

記憶に残る名場面

2011年 投手三冠を達成

2011年は、カーショーが真のエースとして飛躍した年でした。

シーズン序盤は波もありましたが、夏頃から圧倒的な投球を披露。

7月には月間45奪三振でリーグトップに立ち、8月には防御率1.55、5勝を挙げるなど安定感を増していきます。

9月には自身初の20勝に到達し、最終的には 21勝・防御率2.28・248奪三振 で投手三冠を達成!ドジャースの投手としては1966年のサンディ・コーファックス以来45年ぶりの快挙でした。

さらに、ゴールドグラブ賞やウォーレン・スパーン賞なども受賞し、シーズン終了後には初のサイ・ヤング賞に輝きました。

🎥 映像で振り返る2011年の三冠シーズン
Clayton Kershaw | 2011 Cy Young Highlights HD — YouTube公式ハイライト動画

2014年 カーショー ノーヒットノーラン

2014年シーズン、カーショーはドジャースと投手史上最高額となる総額2億1500万ドルの7年契約を結び、大きな注目を集めました。

その年の6月19日(日本時間)ロッキーズ戦でついにキャリアの象徴となる瞬間が訪れます。

9回を投げ抜き、許した走者は味方のエラーによるわずか1人。
四球はゼロ、そして15奪三振という圧倒的な内容で、自身初のノーヒットノーランを達成しました。

この試合を含め、6月は6試合に登板して6連勝、防御率0.82、奪三振61と驚異的な数字を記録。

この年には、41イニング連続無失点 も達成し、最終的にはシーズン21勝・防御率1.77で最多勝と4年連続4度目となる最優秀防御率を獲得し、2年連続3度目のサイ・ヤング賞、さらにMVPまで受賞しました。

2020年 悲願のワールドシリーズ制覇

カーショーはレギュラーシーズンでは無双の成績を残しながら、ポストシーズンでは力を発揮できない試合が続き、「大舞台で勝てないエース」と批判されることも。

そんな中で迎えた2020年のワールドシリーズ。

カーショーは第1戦と第5戦に先発し、いずれも勝利投手に。
特に第5戦では6回2失点の安定した投球でチームを王手に導きました。

そしてドジャースは32年ぶりの世界一を達成!
歓喜の輪の中で笑顔と涙を見せるカーショーの姿は、「長年の批判を乗り越え、ついに報われた瞬間」として、多くのファンの胸に深く刻まれたことでしょう。

🎥 映像で振り返る2020年ワールドシリーズ制覇

さらに、優勝パレードではカーショーが涙ながらにスピーチを行い、ファンと喜びを分かち合いました。
その姿は「長年の批判を乗り越えたエース」としての重みを物語っていますね。

2025年 3000奪三振達成!

そして、記憶に新しいのが7月3日(日本時間)MLB通算3000奪三振を達成し、偉大な記録を打ち立てました。
その軌跡や過去の成績については、こちらの記事で詳しくまとめています👇

チャリティ活動とファンへの影響

カーショーの魅力は投球だけではありません。

家族とともに立ち上げた『Kershaw’s Challenge』や、毎年恒例のチャリティイベントを通じて、恵まれない子どもや家族を支援し、これまでに2,300万ドル以上を募金。
多くの子どもたちや地域を支えてきました。

毎年恒例の 「Ping Pong 4 Purpose」 では、ドジャースの選手や著名人を集めて卓球大会を開催し、収益を寄付しています。

これらの活動は、球団やファンに「カーショーはドジャースの象徴であると同時に、地域社会の象徴でもある」と強く印象づけました。

カーショー引退会見での感謝の言葉

現役引退を発表したカーショー投手が、会見で時折言葉を詰まらせながら胸の内を語りました。

引退を決断した経緯については「今年1年を通して妻のエレンと何度も話し合ってきた。通常はオフシーズンに最終決断をするものだが、正直なところ今年が最後になるだろうと感じていた」と明かし、家族と共に歩んできたキャリアだったことを強調しました。

冒頭のスピーチでは、家族やチームメート、支えてくれた人々への感謝を伝える場面で涙を流しましたが、質疑応答でも「何を一番誇りに思うか」と問われ、数秒間沈黙の後「分からない…」と声を詰まらせ再び涙を流しました。

質問が続くと、「待って、答えられる」と気持ちを立て直し、

仲間たちが互いをリスペクトしながら野球を戦っていたこと。その一員になれたことは、とても特別なこと。それを誇りに思う

と、言葉を絞り出しました。

🎉 カーショー・ウィークエンド:ドジャー・スタジアム

ドジャースはカーショーのキャリアを称え、この週末を“特別な3日間”として準備しました。

  • 9月20日(日本時間)
     本拠地でのレギュラーシーズン最後の先発登板が行われます。
    vs ジャイアンツ戦
  • 9月21日(日本時間)
     「カーショー・ボブルヘッド・ナイト」
     先着4万人に配布されます。(そのうち3,000体はゴールド版)
画像:Dodgers公式より(プロモーション・ギブアウェイページ

この日の始球式は、カーショーの子供達4人が務めました。

  • 9月22日(日本時間)
     試合前に、カーショー本人がファンに向けた挨拶が行われます。

カーショーが残した数々の名場面と、地域社会への温かな活動は、これからもファンの心に生き続けるでしょう。

私はMLBを見始めてまだ日が浅いですが、それでもカーショーがドジャースにとってどれほど大きな存在だったかは強く伝わってきました。

18年間ドジャース一筋で戦い抜いたその姿に、心からありがとう。

これからも、永遠にドジャースの象徴です。

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