ドジャース本拠地で迎えた、ナ・リーグ屈指の強豪・フィリーズとの3連戦。
地区優勝へマジック1で乗り込んできた相手を前に、ドジャースはオープナーや大谷翔平投手の先発登板、そしてスネルの快投と、見どころ満載のカードとなりました。
大谷選手は50号・51号と節目の一発を放ち、フィリーズとのMVP級のスター対決も実現。
激しい点の取り合いと白熱した投手戦が交錯した3試合を振り返ります。
🎯9月16日(日本時間)第1戦

先発:バンダ vs スアレス
ドジャー・スタジアム
📝ドジャースはオープナー継投で応戦
ドジャースは、バンダを今季初めてのオープナーで起用しました。
初回1アウトを取った後、シュワーバーに53号ホームランを浴びいきなり失点。
ハーパーを四球で出した後に継投したシーハンでしたが、落ち着いた投球で6回までノーヒットピッチングを続けフィリーズ打線を完全に封じ込めます。
3回裏、ドジャースは、パヘスのツーベース、大谷翔平の四球でチャンスを広げると、ベッツの犠牲フライで同点に。
5回裏には、マンシーが18号ホームランを放って逆転!
続くパヘス、大谷翔平がツーベースで出塁すると、再びベッツが犠牲フライで追加点を挙げ、チームとしていい流れを作りました。
📝中盤:シーソーゲームの展開に
7回表、シーハンがケンプにツーベースを打たれたところでドレイヤーに継投。
しかし、ここでつかまってしまいます。
ストットがタイムリーで1点差に詰め寄ると、ウィルソンの5号2ランで逆転を許します。
しかしその裏、ベッツが19号を放ち同点に。
流れをフィリーズに渡さないドジャースの強さを感じる1打でした。
ただ8回表から継投したベシアが、ハーパーに27号ホームランを浴び、再び逆転されてしまいます。
フィリーズの強力打線の怖さを痛感する一発でした。
4-5で迎えた9回裏、これまでかと諦めかけたところに、1アウトからパヘスが土壇場で25号ホームランを放ち再び同点に!
ここで、大谷翔平が四球で出塁すると盗塁を決め、サヨナラ勝ちといきたいところでしたが、ベッツはセンターフライに倒れて延長戦へ。
📝延長戦:最後はあと一本が出ず
試合は延長へ。10回表、トライネンが登板しますが、ダブルスチールを許す隙を突かれ、リアルミュートの犠牲フライで勝ち越しを奪われます。
わずかな隙を逃さないフィリーズの勝負強さが光りました。
その裏、フリーマン申告敬遠、コール四球で1アウト満塁でサヨナラのチャンスを迎えましたが、ロハス・マンシーが打ち取られ試合終了。
最後まで粘りを見せたものの、あと一本が出ずに5-6で惜敗。
フィリーズはこの勝利で、2年連続の地区優勝を決めました。
🎯9月17日(日本時間)第2戦

先発:大谷翔平 vs サンチェス
📝大谷翔平、投打で存在感
先発は大谷翔平、ロートベットとのハツバッテリーでの登板。
注目はシュワーバーとの直接対決でした。
初回は見逃し三振に打ち取り、シーズン50個目の奪三振をマークします。
打線も序盤から援護します。
2回裏、コールの5号ホームランで先制すると、続くパヘスのヒットからキケも9号2ランホームランを放ち、一気に3点を先取。
さらに4回裏にはにはエドマン、パヘスの連打からキケの犠牲フライで追加点を奪い、4-0。
試合は完全にドジャースペースに傾きました。
大谷投手も5回まで68球ノーヒットの5奪三振と圧巻の内容でフィリーズ打線を完璧に抑えています。
打撃でも初回に内野安打を放ち、21試合連続出塁を継続。投打で躍動する姿に、試合の主役はまさに大谷翔平といえる展開でした。
📝救援陣が崩れて流れが一変
ところが6回表から継投に入ったロブレスキがつかまります。
マルシャン、ベーダー、シュワーバーに3連打を浴び1アウト満塁のピンチを招くと、ハーパーのタイムリーで2点を失い、続くマーシュに11号3ランホームランを浴びて一気に逆転。
ここで、ロブレスキーからエンリケスに継投しますがケプラーに17号ホームランを許して、この回だけで6失点で4-6。
大谷投手の勝利投手の権利も消えてしまい…
試合の流れをつかんでいただけに、継投の誤算と感じずにはいられませんでした。
📝大谷翔平50号も勝利には届かず
それでもドジャースは意地を見せます。
8回裏に、大谷翔平が意地の50号ソロホームランを放ち、観客を大いに沸かせました。
さらにテオのツーベース、フリーマンの四球、エドマンのヒットで満塁とすると、コールの犠牲フライで同点に!
再び試合を振り出しに戻しました。
しかし9回表に登板したトライネンが2アウトを取ったところで、ウィルソンにツーベースを浴び、ストットを申告敬遠で2アウトランナー1.2塁。
ここでマルシャンに痛恨の2号3ランホームラン。6-9と突き放されれしまいます。
9回表での3点差は厳しい…
最終回、ドジャースは三者凡退でゲームセット。
勝利目前の展開をひっくり返された悔しい敗戦でした。
結果は2連敗。大谷選手は投打で活躍しながらも勝ちには結びつかず、本人も「もう1イニング投げたかった」と語ったように悔しさが残る試合となりました。
試合後ロバーツ監督は、大谷投手が5回68球無安打無失点で降板した理由について「当初から5回までの計画だった。本人は続投の意思を示したが、延長は考えていなかった。内容は素晴らしかったが、厳しい5イニングだったので交代させた」と説明しています。
🎯9月18日(日本時間)第3戦

先発:スネル vs ルサルド
📝スネルの好投と打線も援護
連敗で迎えた第3戦は、スネルが圧巻のピッチングを見せました。
初回からフィリーズ打線に流れを渡しません。
3回には、2者連続三振に打ち取った後、ストット、ベーダーに連続ヒットで2アウト1.2塁のピンチで、打席はシュワーバー。しかし見事に見逃し三振に!
打線もスネルを援護します。
2回裏に、フリーマンが21号ソロを放ち先制します。
続くロハス、パヘスのヒットでチャンスを作ると、ロートベットがタイムリーを放ち追加点。
さらに4回裏には、パヘスが四球から盗塁を決めると、ルサルドの牽制が悪送球となり三塁へ進みます。
ここでキケのタイムリーで3点目。
小さなチャンスを確実に得点につなげ、試合を優位に進めました。
📝スネル気迫の快投
7回表2アウトから、スネルが二者連続四球でピンチを背負います。
ここで、ロバーツ監督がマウンドへ。
ベシアも準備してブルペンから出ていこうしていたところ、スネルはロバーツ監督に向かって何かを伝える場面が中継映像に映し出されました。
その後、ロバーツ監督はそのままベンチへ戻り、スネルは続投。
スタンドの観客は総立ちでスネルに声援を送ります。
結果、ケンプを渾身の投球で見事三振に打ち取り、続投は大成功。
最終的に7回112球、被安打2・奪三振12・与四死球0で無失点。
まさにエースの投球で、ピンチを乗り切る気迫のこもったマウンドでした。
📝大谷翔平の51号で勝負を決定づけた!
8回裏には、先頭バッターの大谷翔平が51号ホームランを放ち4-0。
T.ヘルナンデスが四球、フリーマンのヒットで1アウト1.3塁からエドマンの犠牲フライで更に追加点を挙げ、試合を決定づけました。
8回表はベシア、9回表はスコットが無失点リレーで試合を締め完封勝利。
連敗を止めて、このカード1勝2敗としています。
投打が噛み合い、特にスネルの快投は今後のシーズンに向けて大きな弾みとなる内容でした。
試合後スネルは、報道陣に対し、マウンドでのやり取りについて「『Please(頼むよ)』と声をかけた」と明かし、「信頼して任せてもらえてうれしかった」と語っています。
好投の要因については「一番は制球力。直球をしっかりコントロールできたことで、変化球もうまく組み立てられた」と振り返りました。
大谷翔平の成績 VS フィリーズ戦
打席:9/16 ①三振②四球③右2④三振⑤四球
9/17 ①ニ安②三振③三振④右本⑤投ゴロ
9/18 ①ニゴロ②左直③三振④中本
→ 22試合連続出塁継続中。2試合連続ホームランも飛び出し、ナ・リーグ本塁打もシュワーバーに1本差!残り10試合で何本打つのでしょうか。楽しみですね。
投球:9/17 5回 68球 被安打0 奪三振5 与四死球1 失点0
→ 今日の登板も5回までノーヒットピッチング。今シーズン50奪三振も記録し、ホームランも50号到達とメジャー史上初の記録も打ち立てました。
次の登板を楽しみに待ちましょう!
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🍀ピックアップ:ベッツがロベルト・クレメンテ賞候補者に
MLBは9月16日(日本時間)、社会貢献活動に尽力した選手に贈られる「ロベルト・クレメンテ賞」の候補者30人を各球団から発表しました。
ドジャースからは、ムーキー・ベッツ内野手が選出されています。
ベッツは今年1月、カリフォルニア州で発生した山火事の被災者に対し、スポンサー契約を結ぶナイキ社の衣料3万ドル(約441万円)分を寄付。
また、自身の財団を通じて小児患者の家族が適切な医療サポートを受けられるよう支援を行うなど、積極的に社会貢献活動を続けています。
さらに9月16日(日本時間)の「ロベルト・クレメンテ・デー」には、選手たちが背番号21のワッペンをつけて試合に臨みました。
ベッツはこの日のフィリーズ戦で、背番号21を背負い1本塁打3打点の活躍を見せています。