11月13日(日本時間)、2025年のMLBサイ・ヤング賞が発表されました。
ア・リーグは、タイガースのT.スクーバル投手が2年連続で受賞。
ナ・リーグでは、パイレーツのP.スキーンズ投手が満票で選ばれ、球団史上初の快挙となっています。
AL:タリック.スクーバル(DET)
T.スクーバル投手が、30票中26票の1位票を集め、ア・リーグのサイヤング賞を2年連続で獲得しました。
ア・リーグの投手が連続受賞するのは、1999〜2000年のP.マルティネス以来、四半世紀ぶりの快挙です。
今季のスクーバル投手は、昨年よりさらに良くなり、勝利貢献の総合指標、bWARの6.5は、昨季(6.4)を上回り、防御率2.21とFIP2.45は、ともに2位のH.ブラウン(2.43、2.89)を大きく上回りました。
K/BB7.3は、G.クローシェ(5.54)を2ポイント近く上回っており、ERA+187は、2022年のJ.バーランダー以来、ア・リーグでは最高の数字となっています。
とくに5月26日(日本時間)のガーディアンズ戦では、2安打・13三振・無四球で完封。
最後は、自己最速の165kmを記録し、球場を大いに沸かせました。
シーズンを通して、7イニング以上を無失点で投げ切った試合が 9回 もあり、内容・結果のどちらを見ても、納得の受賞です。
タイガースの中心投手として、安定した強さを見せた一年でした。
NL:ポール.スキーンズ(PIT)
P.スキーンズ投手は、30票すべて1位票での満票受賞!
パイレーツでは初めての満票で、球団の歴史にも残る受賞となりました。
防御率1.97 と失点が非常に少なく、WHIP0.95 もリーグトップ級。
さらに、FIP2.36、ERA+217 と、どの数値を見ても別格と言える内容でした。
32試合に先発し、187回以上を投げて 216三振 は、右投手として球団新記録。
被打率(打たれた確率)が2割未満で防御率タイトルを取った投手は、MLB全体でも数えるほど しかいません。
また、投手の総合的な貢献度を示す bWAR7.7 は、1900年以降のパイレーツ先発投手の中でも最高値。
216三振は右投手として球団新記録で、9イニングあたりの三振10.4個 は球団史上2位を記録しました。
捕手のディングラーも、「今季の彼の投球を捕れたことは一生忘れない」と語るなど、チームからの信頼も絶大です。
■ ERA(防御率):投手がどれだけ失点を防いだかを示す基本指標。数字が低いほど優秀。
■ WHIP:1イニングあたりに許した走者の数(ヒット+四球)。1.00前後ならトップ級。
■ FIP:守備の影響を取り除き、投手本来の実力を示す指標。数字が低いほど良い。
■ ERA+:投手力を100を平均として指数化したもの。100超なら平均以上、150超でエース級。
■ bWAR:投手が勝利にどれだけ貢献したかを示す指標。「5超=一流」「7超=球界トップ」。
■ K/BB:奪三振と四球の割合。数字が大きいほど「無駄な四球が少なく、三振が多い」投手。
投票結果(ポイント順位)
| 順位 | ア・リーグ | ナ・リーグ |
|---|---|---|
| 1位 | T.スクーバル(DET)198P | P.スキーンズ(PIT)210P |
| 2位 | G.クローシェ(BOS)132P | C.サンチェス(PHI)120P |
| 3位 | H.ブラウン(HOU)80P | Y.ヤマモト(LAD) — |
スクーバルは2年連続、スキーンズは満票での初受賞と、どちらも今季の実力をしっかり示す内容でした。
来季に向けて、2人がどんなピッチングを見せてくれるのかも楽しみです。
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