今季MLB最多の38本塁打を放ち、オールスターブレイクを迎えたマリナーズのC.ローリー(28歳・捕手)。その勢いそのままに、ホームランダービーでも初出場&初優勝を成し遂げました。
1回戦でのスイッチヒッター挑戦と突破劇
1回戦では、2023年のラッチマン以来となる左右両打席からの挑戦を披露。まずは左打席で8本、タイムアウトを挟んで右打席にチェンジし7本、そして再び左打席に戻って2本追加し、計17本をマーク。
同じく17本だったブレント・ルーカーとの順位争いでは、最長飛距離わずか0.08フィート差(約2.4cm)で突破という劇的な展開に。勝負強さとユニークな挑戦心が光る一戦でした。
左打席一本勝負に賭けた決断が実り決勝へ
準決勝以降は左打席に専念し、愛用のRawlings特注「トルピード」バットでトップスピンの少ない打球を量産。安定したフォームとスイングで見事に決勝進出を決めました。
ローリーは試合後こう語っています。
「正直、最初のラウンドが一番きつかった。3分って思ったより長い。父と弟に『スイッチヒッターでいく』って話してね。うまくいくか分からなかったけど、やってみたかったんだ」
そして決勝へ:家族と掴んだ栄光!
そして迎えた決勝。最後まで力強い打球を連発し、準優勝のカミネロを下して優勝。マリナーズの選手としてはケン・グリフィーJr.以来2人目の王者となり、捕手として、またスイッチヒッターとしても史上初のホームランダービーチャンピオンに輝きました。
この栄光の瞬間を支えたのは家族の存在。投手役を務めた父・トッドさんと、捕手を務めた15歳の弟・トッドJr.(Tくん)との共演が大きな話題に。兄と同じ道を歩むTくんは「兄の全力でプレーする姿が本当にかっこいい。全部尊敬してる」と目を輝かせました。
トッド父は「親として、子供が幸せでいてくれることが何より。家族でこの瞬間を共有できたのは、本当に特別なこと」と語り、まさに家族の絆が生んだ感動の優勝劇となりました。
8歳のローリーが夢を叶えた!
ローリーにとって、今回の優勝は“20年越しの夢”が叶った瞬間でもありました。
マリナーズがホームランダービーを前に紹介した1本の動画には、8歳のローリー少年が登場。
バットを手に「僕はホームランダービーのチャンピオンだ!」と笑顔で話す、微笑ましい姿が映っています。
そして20年後――その夢の舞台で、ローリーは父と弟と共に、家族3人で力を合わせて挑んだこの日、“本当にチャンピオン”になりました。
*この微笑ましいエピソードに、出場選手の中でもつい一番応援に力が入ったのがローリー選手でした。賞金100万$(約1億4700万円)おめでとうございます!
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